本校の研究の概要

【研究主題】
生徒が分かる喜びを感じ,主体的に学ぶ学習指導
~授業改善,家庭との連携を通して~

1 主題設定の理由

本校の生徒は,落ち着いた環境の中で真面目に学校生活を送っており,学校行事や部活動に一生懸命取り組んでいます。
学習面でも真剣に落ち着いて取り組んでいるが,各種学力調査(全国学力・学習状況調査,鹿児島学習定着度調査等)の結果や学校アンケートの結果を分析すると,①読解力,思考力に課題がある,②解き方が分からないときにはあきらめてしまう生徒の割合が高い,③生徒間の学力差が大きい,④家庭での学習時間が不足しているなどの課題があり,基礎的・基本的な知識や技能についても身に付いているとは言い難い状況でした。
その背景として,生徒や家庭の学習に対する関心の低さ,主体的な学習意欲や問題を解決しようとする粘り強さの欠如等様々な原因が考えられましたが,学力向上の第1のカギは「分かる授業づくり」にあると考えました。生徒が意欲を持って参加する魅力的な授業とはどんな授業か,学んだことが生きてはたらく学力となるためにはどんな指導が必要か,まずはそれらを追究しながら,教師自身の授業力を向上させることを目指すことにしました。
また,学んだことを確実に定着させるためには,家庭学習の質を高めるとともに,学習の量を確保することも重要です。そして,家庭における生活習慣や学習環境を整えることも不可欠です。そこで,第2に家庭との連携を深めながら学力向上を目指すことにしました。

2 研究の仮説

仮説1(授業改善の視点)
生徒が分かる喜びを感じ主体的に学ぶ授業を工夫すれば,生徒の学習意欲は高まり学力は向上するであろう。
 
仮説2(家庭との連携の視点)
  家庭の学習に対する意識を高めることができれば,学習習慣の確立につながり学力は向上するであろう。

3 研究の構想

 生徒の学力を向上させるために,仮説に基づき「授業改善」と「家庭との連携」の2つの視点から手立てを講じることにしましたが,3つ目の視点として,まずは生徒の実態を分析的に捉えることが必要であると考えました。生徒の学力や学習環境・学習に関する意欲等の実態分析により,学力の課題を明確にし,「授業改善」,「家庭との連携」の2つの視点から学力向上のための具体的な手立てを講じることにしました。